ゆっくりと無人駅に停まった列車を、ホームの銀杏と遠く芦別岳が見守ります。
ギャラリー
移ろい
ほんのひとときの間を置いてドアが閉まり、列車はまたゆっくりと漆黒の夜へと進んでいきます。
こちらは上り列車の発車風景
気温は氷点下15℃。吐き出す排煙の水蒸気が一瞬で凍り、白く広がります。
車両
根室本線の滝川から東鹿越までのこの区間では、キハ40系の普通・快速列車が運行されています。
この朱一色の首都圏色やJR北海道標準色の他にも、急行宗谷色などに塗装された車両も運転されています。
撮影情報
日時・場所
2023年12月下旬の19時頃に北海道富良野市で撮影しました。
撮影した場所 (撮影地)
北海道旅客鉄道 根室本線 布部駅のホーム上です。
43.29213470008583, 142.4004311367135
撮影地よもやま話
ドラマ「北の国から」の舞台になった駅で、第一話で主人公一家が降り立ったのがこの布部駅だそうです。駅前には記念碑も建っています。
撮影地よもやま話 その2
この区間を含む、根室本線 富良野〜新得 間は2024年4月1日を以て路線廃止となりました。
根室線(富良野・新得間)の鉄道事業廃止届の提出についてJR北海道 ニュースリリース
この銀杏が芽吹く頃には、もう列車が来ることはありません。
撮影後記
冒頭の写真は暗部をだいぶ持ち上げて現像しています。肉眼だと、芦別岳は相当に注視してようやく見えるかどうか、といったところでした。
都会と違って、空気が澄み灯りが少ないからでしょうか。空は暗く、山は夜の闇とほぼ同化していました。この日は満月に近く、月明かりに冠雪が微かに白く浮かび上がり、それでやっと山の存在に確信を持てました。
夜の雰囲気ある風景を撮ることができ嬉しい反面、色付く銀杏と列車とを撮影できなかったことが心残りです。