夏の朝や夕方の写真

工場の間を抜けて、普通列車が​走ります。

雨降る夏の早朝、トンネルと信号場を繋ぐスノーシェルターから貨物列車が顔を覗かせました。

信号場の分岐器をスノーシェルターが覆い、シェルターを木々が覆い、伸びる線路を特急列車が駆け抜けます。

8月でも淡い緑が北国らしい森林。その傍を列車が駆け抜けます。

里山に囲まれた水田の中を、列車が夕陽を浴びて颯爽と走り抜けます。

かつては駅だった信号場を夜の霧が包み、停止信号の赤い灯がレールを浮かび上がらせます。

単行の普通列車が、峠をゆっくりと下っていきます。

台風によって列車が来なくなり、7年。復旧することなく、来春で廃止が決まった鉄路の風景。信号こそ消えていても、灯っている隧道入口の照明が独り「まだ、廃線にはなっていない」と主張しているかのようです。

砂金が採れ「金山」の地名の元ともなったトナシベツ川。線路が渡るその先で空知川と合流します。水の音だけが広がる静かな夏の朝、単行の気動車が一瞬だけ静寂を裂きます。

霧の残る夏の早朝。ダムサイトに広がる公園の向こうを、始発列車の送り込み回送が通り過ぎます。